FILE No.418 特注ステンレス手摺 設置工事
FILE No.418
関西万博のスペイン館に約150mに渡る特注ステンレス手摺を納入させていただきました。前回の開催から55年の月日が流れ2度目の大阪万博が4月3日に開幕し今人気も高まっております。弊社の近畿営業部は万博関連の仕事手をたくさんいただき、業績を上げることができました。私も同様で、今回はスペイン館のステンレス手摺の受注ストーリーをご紹介します。
姫路営業所 後藤
早いもので杉田エースに入社して29年になり、現在は姫路営業所で営業をしております。今年の春から開幕した大阪・関西万博ですが、当初は来場者数が目標に届かないのではないか?などと危惧されましたが、日々来場者が増え、最近では大変な盛り上がりをみせております。
参加国数は158か国で、その中の一つスペイン館から受注をさせていただきました。商品はオーダーメイドのステンレスのネットを張った螺旋状の階段手摺です。写真のようにとても長く約150mに及びます。
相談をうけたのが1月下旬。4月13日の開幕に間に合うかが一番の問題でした。螺旋状の3次元の手摺にステンレスの網を貼る非常に難易度が高いものでした。また網につきましては、お客様から大屋根リングに使っていた網と同じものを使って欲しいとの要望もあり、どの代理店が取り扱っているのか?調べ交渉する必要がありました。
これらの問題を解決するために、先ず一番納期がかかるスイス製のステンレスの網を国内工場に1ヶ月以内に入れることを優先しました。次に当社協力工場と打合せを行い、網を張るフレーム以外は納期を間に合うところまで調整しました。フレームだけ、得意先に協力を要請し得意先の協力工場で製作してもらえることになりました。3ヵ所の加工工場でそれぞれのパーツを製作し、現場で1つに組み立てることで納期短縮を計りました。
納期との戦いでとても苦しかったですが、無事に受注し、納期にも間に合うことが出来ホッとしました。制約に至ったポイントは下記の3点になります。
➀納期に間に合うところを探せたこと
➁量も多かったので、分割発注を視野に入れて、協力工場を探したこと
➂作図業者、施工の職人、製作工場すべてがあきらめずに目標に向かって進めたこと
他にも、この建物では、ステンレスのノンスリップの床材やポストカードホルダーなど、今まで扱ったことのない商品も納入することができ、非常に思い入れの強い建物になりました。3か月後の閉幕後に取り壊されるのは非常に残念です。
私も万博に何度か行きましたが、多くの来場者を見て本当にうれしく感動しました。歴史に残る仕事に携わることが出来たことは何よりもの喜びです。
得意先と仕入れ先の潤滑油になるよう『お互いのコミュニケーション』を大事にして取り組んでいます。メールやLINEでのやりとりが主流になっている中、やはり、膝を突き合わせて会話をすることは非常に大切なことだと思っています。
【最後に】
55年ぶりの大阪・関西万博開催中。海外のパビリオンを外からみているだけでも楽しいです。どこの材料だろうとか、こうゆう使い方もあるのかとか、新鮮でわくわくします。10月まで開催しておりますので是非お越しください。そしてスペイン館を見てください。その他にもオーストリア館、オマーン館の仕事もさせていただきました。今年の夏はかなり暑いので水分補給も忘れないでください。