芍薬
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」ということわざがあるように、
古くから美しいものの代名詞として愛されてきた花が芍薬です。
5月から6月にかけて旬を迎え、初夏を彩る花の一つでもある芍薬。
季節を問わずに楽しめる花も増えている中、芍薬はこの季節にしか出回りません。
原産地はアジア大陸北東部とされ、東洋の花の王と呼ばれる牡丹の同族種でもあります。
花の王に次ぐものという意味で、芍薬は「花の宰相」と呼ばれることもあるそうです。
現代では“美しい花”という印象が強いですが、
元々は奈良時代に薬用植物として中国から日本に渡ってきたという経緯があります。
現在でも、根を乾燥させたものが生薬として広く利用されています。
葛根湯をはじめとした多くの漢方薬に配合されており、
その消費量は医薬品に使用される生薬の中でもトップクラスで、
最も身近な薬用植物の一つでもあります。
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